「老江は本気で怒りましたよ」と中国筋は言った。七月一日の中国共産党建党八十周年大会で江沢民総書記が訴えた「三つの代表論」に対し、保守派の牙城とされる『中流』『真理の追求』の二雑誌が「反マルクス・レーニン主義」「トウ小平理論からの逸脱」と決めつけ、「党の変質をもたらし、ひいては亡党の道にいたる」と、反対の論調を掲げたからだ。 直後の政治局常務委員会議で、江の意を受けた尉健行党中央規律検査委書記が「両雑誌への処分を討議したい」と口火を切った。政治局会議の全体討議と同意を経て発表した重要講話への批判は、江に対する攻撃を意味するばかりか、党中央への服従を定めた組織規律に違反するからである。
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