「脱・欧州」が進むイギリスの防衛産業

アメリカの次世代主力戦闘機開発プロジェクトに、大きな役割を果たすイギリス企業。安全保障というプリズムを通して見れば、両国を隔てる大西洋はドーバー海峡よりはるかに狭い。[ロンドン発]再び軍拡の道を歩み始めた米国。唯一の超大国の“独走”に世界が懸念を募らせる中、その米国にぴたりと寄り添う国がある。アングロサクソンの盟友イギリスだ。アフガニスタンでの対テロ戦争で米国と共闘した英国は、いままたイラクへの軍事作戦でも米国と行動を共にしようとしている。米英は再編が進む防衛産業でも盟約を結んでいる。アフガン、中東、インド・パキスタン。激しさを増す国際紛争を読み解くカギは、戦前と戦後の二つの覇権国家、英国と米国の特殊な関係にある。英米間に横たわる大西洋は、英国と欧州大陸を隔てるドーバー海峡よりはるかに狭い。

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