ロシアのプーチン大統領とカシヤノフ首相。車の両輪となって経済再建に邁進するはずの両首脳だが、実際には早くも二〇〇四年春の次期大統領選挙に向けて火花を散らし始めた。 最近、両者はインターネットのウェブサイトを相次いでリニューアルし、“IT戦争”が始まったと揶揄されている。最初に仕掛けたのはカシヤノフ首相。プーチン政権で不遇をかこつようになった新興財閥の声に耳を傾け、「いまではほとんどの財閥がカシヤノフ支持」(クレムリン筋)とまで言われる。夏を前に「政府」のウェブサイトを一新したが、「中身はこれまでの首相の成果に対する礼賛ばかり。選挙をにらんだ個人的サイト」と評されている。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン