パウエル国務長官の推薦で次官に就任したシャーロット・ビアーズ。広告界で培ったノウハウは、果たして「アメリカ好感キャンペーン」に役立つのか――。[ワシントン発]権威あるナショナル・プレスクラブでの記者会見に臨んだシャーロット・ビアーズは、報道陣の視線を浴びて一瞬、緊張の色を浮かべた。だが、ブランド物のスーツに身を固めた六十六歳の国務次官は、すぐさま「マディソン街の女王」の顔を取り戻した。一九九〇年代、米大手広告代理店「オーグルビー&メーザー」社のCEO(最高経営責任者)として、七年間の在任中に二十億ドルもの収益増を成し遂げたビアーズ女史は、広告業界に知らぬ者のない伝説の人物だ。
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