金正日政権の対米外交の実質的窓口となっている北朝鮮の国連代表部の首席・次席大使。この二人が、一九九四年の米朝枠組み合意成立を画策した名うての外交官コンビであることは知る人ぞ知る事実だ。国連では当時、米朝枠組み合意につながったカーター元大統領と故金日成主席の会談の根回しは両氏が行なったと噂された。 首席大使の朴吉淵氏は九四年の朝鮮半島危機の際、国連代表部大使として当時の米オルブライト国連大使を相手に激しい舌戦を展開し、強硬派として鳴らした人物。九一―九六年まで国連大使を務めた後、外務次官に昇進し、二年ほど前、国連代表部に復帰した。

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