好調が目立った昨年のアジア株式市場の中でも、最もパフォーマンスが良かったのは香港株式市場に上場する中国本土企業株(H株)だ。H株の株価指数は昨年一年間で二・五倍に急騰した。同じ中国株でも上海上場のA株指数は十一月に四年半ぶりの安値を更新、明暗が際立つ。 H株上昇の要因の一つは、「国内投資家の海外株式への投資が解禁される」という思惑が強まったことにある。特に、ここ数年、資本市場改革のメニューとして浮かんでは消えてきたQDII(適格国内機関投資家制度)の導入が、今度こそ実現するとの期待が膨らんだ。

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