趙楽際

ちょう・らくさい、チャオ・ロージー

全国人民代表大会（全人代）常務委員長

1957年3月生、陝西省西安市出身

北京大学哲学部（1977～80年）、中央党校在職研究生班政治学専攻（2002～05年）

文化大革命時に西北部・青海省の農村に下放し、北京大在籍を挟んで約30年間にわたり青海省でキャリアを重ねた。2000年、異例の若さの42歳で同省長に就任。当時から将来を期待されるホープだった。
07年に陝西省党委書記に就くと、習近平の父親、習仲勲元副首相の墓地を巨大陵墓に建て直したり、習近平が青年時代を過ごした下放先の梁家河村を教育基地として整備したりし、党トップに就くことが確実だった習近平への「ゴマすり」政策を実行した。
習近平1期目の12年には人事を統括する党中央組織部長として習近平側近の昇格を後押しした。17年には政治局常務委員会入りを果たし、党中央規律検査委員会書記に就任。習近平の政敵打倒に辣腕を振るった王岐山の後任として「反腐敗闘争」を継続した。全人代常務委員長として習近平の政策を法に基づき正当化する任務の先頭に立つ。

（執筆・監修：城山英巳）