内閣改造、早すぎる大臣の交代

執筆者:原英史 2011年1月15日
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

 

14日、第2次改造内閣がスタートした。菅内閣の発足から半年ほどで、早くも2度目の内閣改造だ。
 
「最強の体制」と胸を張っているようだが、「最強」かどうかの評価以前に、これだけ短期間で改造しなければならないことが、重大問題であり、責任を問われるべきではないか。
 
例えば、「TPPが重要課題なので、(TPPに後ろ向きだった)経産大臣を交代」というが、もしそうなら、なぜ9月改造時点で、政権の方針にあった閣僚人事をやっておかなかったのか? 9月にはTPPのことなどあまり考えていなかったが、その後突如TPPが重要課題と認識したということなのか?
改造のあった9月17日から、菅総理が「TPP参加検討」を国会で表明した10月1日まで、わずか2週間。そこまで行き当たりばったりで国の基本政策を考えているのだとしたら、そちらの方がより大きな問題だろう。
 
数か月単位で大臣が交替していくというのは、自民党政権時代もよくあった。
大臣ポストが、論功行賞や求心力維持のツールのように扱われ、その弊害として、役所の中で大臣は「お客さん」扱いになり、「官僚主導」の大きな要因となってきた。
 
菅内閣にとって、もはや「脱官僚主導」は重要課題でないのかもしれないが、そのために必要な「公務員制度改革」についても、今回の改造で大臣交代。
蓮舫行政刷新担当大臣が「公務員制度改革担当」の兼務を解かれ、中野国家公安委員長が兼務することとなった。
菅内閣になって、玄葉大臣から始まって、早くも3人目の担当大臣。ここまで短期間で担当大臣が代わっていくのでは、まともに「公務員制度改革」が進まないのも当然だ。
 
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執筆者プロフィール
原英史 1966(昭和41)年生まれ。東京大学卒・シカゴ大学大学院修了。経済産業省などを経て2009年「株式会社政策工房」設立。政府の規制改革推進会議委員、国家戦略特区ワーキンググループ座長代理、大阪府・市特別顧問などを務める。著書に『岩盤規制―誰が成長を阻むのか―』、『官僚のレトリック』など。
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