[カイロより 日本時間5月2日13時現在] 5月1日午後11時40分頃(米国時間=日本時間5月2日12時40分頃)からの演説で、オバマ大統領はウサーマ・ビン・ラーディンを殺害したと発表した。米国政府は遺体を確認しているものとみられる。 現在アラブ諸国では(早朝ということもあるが)、筆者の知り得る限り、米国政府が発表する以外の独自の情報は出回っていないが、ビン・ラーディン死亡が中東と南アジア情勢に及ぼす意味をここで速報的に記しておこう。 ビン・ラーディンは、各国でアル=カーイダを名乗る過激派組織や個人にとっては精神的指導者・シンボルと化しており、個々の組織の実際の作戦行動に与える直接的な指揮命令や影響力は限定的である。ビン・ラーディンの死亡が各国の過激派組織の活動に直接に与える影響は少ない。しかし諸勢力がシンボルを失うことの意味は大きい。
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