国際論壇レビュー
世界があきれる日本の「民主主義メルトダウン」
世界中があきれて、ものも言えない。論評にも値しないと思っている。日本の「政局」だ。でも、世界のまっとうな知識人に信頼されている英誌「エコノミスト」だからだろう。ずばり巻頭解説と特集記事で、日本のメディア以上に日本人の思いをぶちまけた。「政権交代などやっている場合じゃない……市民を馬鹿にするのもほどほどにしろ(an insult to the public’s intelligence)」。【A grand stitch-up or an election?, The Economist, June 11-17】
大連立などやったら、旧勢力が復活して権力の甘い汁を吸いに戻るだけ。巨大企業や中央官庁を含めた旧勢力こそが、その癒着体質で、傲慢な原子力産業の監視を怠り、フクシマ原発の悲劇を生んだのではないか。こんな時に、総選挙などとんでもない。でも、やるのならやれ。電力業界再編と地方分権をテーマに国民の判断を仰ごう。東電や中央政府に市民はほとほと愛想をつかしているから、大改革への第一歩になるかもしれない。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン