ロバート・ライシュは米国を代表する経済学者にして、政治家、そしてリベラルな政治スタンスに立った社会批評家である。
ライシュが登場した1990年代以降 20年、3つの立場を使い分けながら、発言、行動、実践してきた。そして、私なりにこの間の彼を評価するなら、社会批評家としては1流だが、経済学者としては並み、政治家としては2流だった、と思う。
もっとも、彼は、タイム誌の「最も業績を収めた 20世紀の閣僚10人」に選ばれ、ウォールストリート・ジャーナル誌でも「最も影響力のある経営思想家20人」に指名されているのだから、私の彼に対する評価は、マスメディア的に見れば、一種のひが目なのかもしれない。
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