つい10日ほど前、与野党も、国民の大部分も、関係各国もみんな、大統領の決断に拍手を送ったものだった。なのに一転、不安が渦巻き始めている。西アフリカ・マリへのフランスの軍事介入は、オランド政権の当初の思惑とはやや異なる方向に流れつつあるようだ。
マリでは今年に入り、北部を実効支配するイスラム武装勢力が首都バマコに迫る勢いを見せ、政府軍の劣勢が伝えられていた。これに対し、政府軍を支援するフランスの軍事行動をオランド大統領が発表したのは1月11日夜。ただ、作戦はすでに10日に始まっていたとみられている。マリ中部の中心都市モプチ近郊のセバレ空港でこの日、仏軍を運んできたと見られる軍用機の到着が目撃されていた。
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