江沢民が務めた人事総顧問の役割は「新たな指導部選出に際し政治局の求めに応じ補佐、助言する」が定説。ただし具体的な権限については、党中央委員及び同候補、政治局員・政治局常務委員選びで、①拒否権を持つ、②拒否権と提案権を併せ持つ、の2説ある。いずれの説をとるにせよ、江沢民が首を縦にふらない限り人事は成立せず、結果的に大会日程すら決められない仕組みという。江は曾慶紅(元政治局常務委員・国家副主席)・周永康(前政治局常務委員・党中央政法委書記)の加勢も得て、胡錦濤の人事構想を棚上げし、とたんに胡の勢いは削がれた。
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