東北に行く用事があり、新幹線の道中でちょうど読み切れるぐらいの本が欲しいと思って、図書館で、丹羽宇一郎前中国大使の書いた『北京烈日 中国で考えた国家ビジョン2050』を借りた。激動の日中関係のまっただ中で、丹羽氏が何を書いているのか、興味津々でページをめくったが、正直言って消化不良の印象だけが残った。
書いている内容がつまらない、というわけではない。日中には安定的な関係が必要で、尖閣諸島問題でも係争があることを認め、話し合いを続けるべきだ、という主張には、個人的にも同意するところが多い。丹羽氏の語る経済ビジョンについても、なるほどと思わせる箇所が少なくない。
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