丹羽前中国大使『北京烈日』の消化不良感

執筆者:野嶋剛 2013年7月13日
エリア: アジア

 東北に行く用事があり、新幹線の道中でちょうど読み切れるぐらいの本が欲しいと思って、図書館で、丹羽宇一郎前中国大使の書いた『北京烈日 中国で考えた国家ビジョン2050』を借りた。激動の日中関係のまっただ中で、丹羽氏が何を書いているのか、興味津々でページをめくったが、正直言って消化不良の印象だけが残った。

 書いている内容がつまらない、というわけではない。日中には安定的な関係が必要で、尖閣諸島問題でも係争があることを認め、話し合いを続けるべきだ、という主張には、個人的にも同意するところが多い。丹羽氏の語る経済ビジョンについても、なるほどと思わせる箇所が少なくない。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に『イラク戦争従軍記』(朝日新聞社)、『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『謎の名画・清明上河図』(勉誠出版)、『銀輪の巨人ジャイアント』(東洋経済新報社)、『ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち』(講談社)、『認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾』(明石書店)、『台湾とは何か』(ちくま新書)、『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』(小学館)など。訳書に『チャイニーズ・ライフ』(明石書店)。最新刊は『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(扶桑社新書)。公式HPは https://nojimatsuyoshi.com
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