「中国では半分の人間は繁体字を読めないらしい。もう中華文明は中国大陸で死んだも同然だ」
繁体字とは、香港、台湾などで使われる伝統的な漢字のことである。一方、中国では識字率向上のために簡体字が使われている。導入から半世紀以上も経過して簡体字はすっかり定着し、知識層以外は繁体字が読めないのが現状だ。
香港の人気俳優・黄秋生が中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」で最近つぶやいたこの言葉に、中国人は当然反発した。「中国には13億の人口がおり、繁体字の方がマイナーではないか」「香港も中国の一部なら簡体字を導入せよ」など反発が広がった。一方、繁体字サイドの香港・台湾からは「繁体字こそ本当の漢字であり、中華文明の伝統を受け継いでいる」と反論が出ている。

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