堕ちゆく世界の迷走
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「靖国参拝」で顕在化する「オバマ・リスク」
12月26日。首相就任2年目の初日に、安倍晋三首相は靖国神社参拝を果たした。中韓両国の反発は想定の範囲内だったろうが、思わぬところから弾丸が飛んできた。米国大使館である。それは日本が直面する最大のリスクを炙り出した。オバマ・リスクである。
首相が参拝したのは午前11時半。それから4時間も経たない午後3時15分に、在日米国大使館は声明を発表した。「日本の指導者が近隣諸国との緊張を悪化させる(exacerbate)ような行動を取ったことに、米国政府は失望している(disappointed)」

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