「七月のサミット(ロシア・サンクトペテルブルク)が終わるまでは、一切、何も言わないことにしている」。九月の自民党総裁選でかなりの影響力を発揮すると見られる森喜朗前首相と参院自民党の青木幹雄議員会長は、総裁選について聞かれると貝のように口を閉ざす。何を語っても発言内容が歪曲されたり独り歩きを始めたりと、思わぬ展開になることがあるからだ。 彼らが恐れるのは、政局の流れが発言内容と違うものになってしまうことだ。見通しがはずれました、で済む話ではなく、政治生命を失うことにつながったりしかねない。だから、この二人は十分打ち合わせの上で発言を控えているのである。早稲田の学生時代、青木氏のアパートで毎日のように会っていた後輩が森氏。二人は小泉体制を支えてはきたが、ここにきて小泉首相と微妙な食い違いも出始めている。
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