中東和平交渉のプレーヤーがすっかり一新された。強烈な個性を持った故アラファト・パレスチナ自治政府前議長、シャロン・イスラエル前首相が“退場”。1月のパレスチナ議会選では、イスラム原理主義組織ハマスが圧勝し、サッカー選手だったハマスのハニヤ氏が首相に就任。3月のイスラエル総選挙では、脳出血で倒れたシャロン氏が創設した中道政党・カディマが辛うじて第一党となり、党首のオルメルト氏が連立政権の首相に就任した。ハニヤ、オルメルト両氏は地味な参謀タイプで、指導力は未知数。暴力路線を維持し、イスラエルの存在自体を否定するハマスの登場で、中東和平交渉も当分停頓しそうだ。

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