7月17日夕、ウクライナ東部上空でアムステルダム発クアラルンプール行きのマレーシア航空機(MH17便)が撃墜され、乗客乗員合わせて298人が犠牲になった。「誰」によって、なんの目的で撃墜されたのか。事件の根底にウクライナ問題に絡んだアメリカ、ロシアなどの超大国間の錯綜する利害が認められるだけに、事件発生直後の記者会見の席でマレーシアのナジブ首相が沈痛な面持ちで「罪を犯した者は裁きを受けなければならない」と強く訴えはしたものの、被害国ながら、マレーシアが自らの判断で真相究明に取り組むことは困難であろう。

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