インテリジェンス・ナウ
「トップスパイ会議」も生かせず:対「イスラム国」何度も逸機したオバマ
突然、降って湧いたかのような印象が強い「イスラム国(IS)」の勃興。実際には、インテリジェンス面からの指摘で、何度かチャンスはあったのだが、オバマ米政権の決断が遅れ、ISの勢力増大を許した。
実は1年以上前の昨年8月12日付の米紙ワシントン・ポストは既に、当時「イラクとシリアのイスラム国(ISISまたはISIL)」と呼ばれていた現在のISがシリアで急速に勢力を拡大していることを伝えていた。米国が支持する穏健派の反アサド政権武装勢力が影響力を失ったのに代わって、ジャーナリストや人道支援グループのメンバーを誘拐、殺害するなど過激な活動を展開するISが力を付けている、というのだ。しかし、オバマ政権がこの報道に特に関心を示した形跡はなかった。
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