「経済学者は、自分が計測することのできる領域しか扱うことができない。非市場的な領域に侵略を開始するためには、目盛りをつける新しい物差しを必要とする」(イヴァン・イリイチ『シャドウ・ワーク』) *「資本主義というのはしたたかなシステムですよ。それを理論的に支えてきた新古典派の経済学というのも、それほどやわなものではありません」 卓越した近代経済学者でありながら、貨幣論や会社論でユニークな“反・資本主義”的論考を発信しつづけている岩井克人東京大学教授から、こんな言葉を聞いて、その現実感覚に感心したことがある。
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