ハンガリーはEUに反旗:「サウスストリーム」がもたらす亀裂
ロシア国営ガスプロムが推進する欧州向け天然ガス・パイプライン「サウスストリーム」建設計画が欧州連合(EU)を揺さぶり続けている。エネルギーの対露依存の低減を目指す欧州委員会は、ウクライナを迂回してロシア産ガスを送り出すサウスストリームの通過国に建設中断を求めているが、急速な対露接近を進めるハンガリーが造反、EUの承認がなくとも建設を可能とする法律が最近、議会で可決された。
一方、ブルガリアとオーストリアは、EUのルールに沿った形でのパイプライン建設を目指す方針で合意するなど、EU各加盟国が独自の利害で動く図柄が浮き上がりつつある。プーチン露大統領はEUエネルギー政策の足並みを乱す武器としてサウスストリームを駆使しているかのようだ。
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