大規模な石油・天然ガス開発事業「サハリン2」で、ロシア政府系のガス会社ガスプロムが過半数の株式を取得した乗っ取り劇。最初に環境破壊の言い掛かりをつけ、出資企業である英蘭石油メジャーのロイヤル・ダッチ・シェル、三菱商事、三井物産を恫喝し、一躍脚光を浴びたロシア天然資源監督局のミトボリ副長官の「素性」に関心が集まっている。 ミトボリ氏は、プーチン大統領と対立してロンドンに亡命した政商ベレゾフスキー氏から、政権に批判的だった新聞『新イズベスチヤ』の運営を任されていたが、二〇〇三年に突然、同紙を閉鎖、クレムリンに寝返っていたことが発覚した。

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