写真を撮る風景が変わった。かつてのようにカメラのファインダーを覗きこんで脇を固めている人は少なくなり、デジタルカメラを突き出すように両手で持ち、背面の液晶画面を見ながらシャッターを押している人がほとんどだ。 コンパクトタイプのデジカメならば薄く軽いので、シャッターを押す力でカメラが傾き、必然的に手ブレを起こしやすい。にもかかわらず、撮影された画像はきれいに仕上がっている。自動絞り(AE)や自動焦点合わせ(AF)の機能はもはや当たり前。各種の撮影環境に最適な設定をプログラムしたモード設定も充実している。そして手ブレの自動補正機能がついたことで、「誰もが、見たままの情景を、そのままの姿で手に入れる」ことができるようになった。もはや写真撮影のための基本的なハンディキャップはなくなったと言ってもよい。
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