無慮二百の国々が協力しあい、せめぎあう世界。力関係は「絶対値」では決まらない。相対的な「自信度」こそが国際関係を左右するとすれば、2008年はどんな年になるのか。 理論化も数量化も不十分だが、世界を構成する諸国の「自信度」の相互作用こそが国際関係であるとする仮説を立てる。それを分析用具にして二〇〇八年の世界を考える。 自信度は次の三つの要素で計算する。すなわち、(1)経済力、軍事力、政治力、それに文化力などを加えた総合国力の規模 (2)総合国力の規模の変化が上向きか、下向きか、それぞれの場合の角度はどうかのベクトル (3)国際規模の好感度調査や国連での投票行動などから判断される、仲間になっている国の数とその増減状況――である。

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