ミャンマー軍事政権は1989年、「ビルマ」を「ミャンマー」、「ラングーン」を「ヤンゴン」と英植民地時代以前の呼称に戻したが、日本人にとっては「ビルマ」「ラングーン」の方がしっくりくる。 戦後も僧侶として残留し戦友の遺骨を拾う日本兵を描いた竹山道雄の名作を「ミャンマーの竪琴」とは言えないし、「からゆきさん」もいた港町ラングーンの物悲しい響きは「ヤンゴン」では失われる。軍政のやることは、首都移転を含めどこか間が抜けている。 反政府勢力を徹底弾圧する軍政下では、ジョークも禁物だ。軍政を揶揄したコメディアンが逮捕され、禁固5年を言い渡されるなど、「ジョークを口にしただけで連行される」(ニューヨーク・タイムズ紙)という。
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