Maybe We Can!

執筆者:名越健郎 2009年1月号
エリア: 北米

 初の黒人大統領を誕生させた2008年の米大統領選は、ケネディやレーガンを選んだ1960年、80年の大統領選をしのぐ盛り上がりだった。金融危機のさなか、「新ニューディール政策」を掲げるバラク・オバマ氏の当選で、共和党主導で30年近く続いた「小さな政府」の潮流が変わりそうだ。 黒人候補への投票ためらいを示す「ブラッドリー効果」は、「Yes we can!」の大合唱と「ブッシュ効果」の前に吹き飛んだ。 とはいえ、オバマ氏の前途には、金融危機や財政・貿易赤字、三大自動車メーカー救済など巨大な問題が待ち受ける。期待値が高い分、急降下も早いかもしれない。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
名越健郎(なごしけんろう) 拓殖大学海外事情研究所客員教授。1953年岡山県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長、編集局次長、仙台支社長を歴任。2011年、同社退社。拓殖大学海外事情研究所客員教授。国際教養大学特任教授、拓殖大学特任教授を経て、2024年から現職。著書に、『秘密資金の戦後政党史』(新潮選書)、『ジョークで読む世界ウラ事情』(日経プレミアシリーズ)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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