中国は「武力行使」を否定した方が――

執筆者:Foresight 2000年3月号
エリア: アジア

 台湾の総統選を3月18日に控え、中台関係に緊張が高まっている。 中国政府は、2月21日、独立志向の強い候補者(野党民進党の陳水扁候補を指すと見られる)の当選を牽制するため、「台湾白書」を発表、「台湾が統一交渉を無制限に拒絶すれば、武力行使を辞さない」との強硬姿勢を明らかにした。これまで中国政府は台湾への武力行使の可能性につき、(1)外国からの侵略、(2)台湾の独立、との二つの場合と表明してきたことから考えると、この「台湾白書」は「現状維持」をも許さないという“新たな脅迫”と言って過言ではない。

カテゴリ:
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top