「労働界、学術界、文化、芸能、市民運動に至るまで、米秘密工作の跡をたどった。日本国民の対米観を改善し、『親米』『反共』心理を醸成する心理作戦を展開していたことも分かった。アメリカは日本人の意識改革に成功したと言っても過言ではない」(春名幹男『秘密のファイル――CIAの対日工作』共同通信社刊 上下巻各一八〇〇円)
数年前、ニューヨークタイムズが、一九五〇、六〇年代にCIAが自民党に資金援助をしていたことを暴露し、大きな話題を呼んだが、これまでもCIAの対日秘密工作については、断片的には報じられてきた。しかし、堅固な証拠が提示されたことはなかった。
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