六月九日、自民党の加藤紘一元幹事長、山崎拓元政調会長、小泉純一郎森派会長が都内で開かれたシンポジウムに揃い踏みした。この席上で小泉氏は、野中広務幹事長が「自公保か、野党か、体制選択が総選挙の争点」としたことを批判するとともに、国債増発による景気対策を「狂気の沙汰」とこき下ろした。
旧小渕派には、非主流派の加藤、山崎両氏よりもむしろ、総裁派閥の小泉氏に対する懸念が広がっている。YKKトリオとして経世会支配を批判してきた小泉氏は、森派会長となった途端に「政略の小泉に変身する」と人に会うごとにもらし、加藤氏に「ポスト森喜朗(首相)は森政権を支援してくれた人」と早くも秋波を送っている。

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