竹下登秘書から、今や「キングメーカー」へ いま政界で最も不気味な存在なのが、青木幹雄自民党参院幹事長だ。「党利党略」批判も何のその、参院の選挙制度を強引に変更し、「ポスト森」を睨んだ今後の政局も主導しようとしている。森政権が国民に極めて不人気な状況で、モンスターのように台頭してきた青木氏の実像に迫ってみた。 青木氏は二〇〇〇年という節目の今年、日本政治史に消し去ることのできない三つの「汚点」を残した。 一つ目は、年初の通常国会での衆院定数削減をめぐる混乱だ。「連立離脱」をちらつかせて与党内から小渕政権を揺さぶった小沢一郎自由党党首を封じ込めるため、当時官房長官だった青木氏は、野党抜きの強硬な国会運営を陰に陽に指揮した。
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