李登輝来日は五月か 決断を迫られる外務省

執筆者: 2001年2月号
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: 中国・台湾 日本

 台湾の李登輝前総統が五月に訪米したあと、日本訪問のビザを申請する見通しとなった。中国が日本にビザ発給反対で圧力を掛けるのに対し、親台湾のブッシュ米政権は逆に発給を促すとみられ、日本政府は米中による股裂きに遭いそうだ。 李登輝氏は五月、母校のコーネル大学(ニューヨーク州)に創設される「李登輝記念科学技術研究所」の開所式に出席するため訪米するが、ブッシュ政権は既に、同氏にビザを発給することを決めた。訪米の帰途「私人」として日本に立ち寄り、念願の「奥の細道」を歩くことを計画している。 李氏の政治的影響力を警戒する中国が訪米、訪日に反発するのは必至だが、ブッシュ政権は断固これをはねつける公算が高く、中国も内心は訪米阻止は困難とみなしているようだ。しかし、日本に対しては厳しい圧力を掛けるとみられ、外交的な対抗措置を取る可能性もある。日本が中国の圧力に屈してビザを発給しない場合、米議会の共和党親台湾派が日本を「弱腰」と批判、ブッシュ政権も不快感を強める可能性もある。

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池内恵の中東通信

池内恵(いけうちさとし 東京大学教授)が、中東情勢とイスラーム教やその思想について日々少しずつ解説します。

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