南シナ海でおきた米軍偵察機と中国軍戦闘機との空中衝突事故は、米中関係がいかに不安定な基礎の上にのっているかを再認識させた。一方、政権発足後二カ月にして、ブッシュ政権はそれ以外のいくつかの政策を公表している。その一つが、地球温暖化を防止するための重要な国際取り決めである京都議定書からの離脱の発表である。この一年間、どちらかといえば国際関係は平穏に推移してきたが、それが緊張状態に転ずる兆しが見えたのが、この一カ月だったのかもしれない。さらに、レームダック状態の森喜朗首相の訪米と関連して、日本についての議論も散見された。
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