「(台湾が中国から攻撃を受けた場合は)台湾の自衛を助けるために必要なことは何でもやる」 ブッシュ米大統領は四月二十五日、テレビインタビューでそう述べ、台湾防衛に異例の強い決意を表明した。 そして、五月一日ルイス・フリー米連邦捜査局(FBI)長官が突然辞任を発表し驚かせた。一週間のうちに起きた二つの予想外の出来事は一見無関係に見えるが、裏では「相互に関連している」と国際情報筋はみる。 アメリカの歴代政権は、台湾有事の際に軍事行動をとるかどうかをはっきりさせない「戦略的あいまい政策」をとってきた。ブッシュ発言はその政策からの大幅な逸脱である。「従来の政策の継続」と言い張るホワイトハウスの真の狙いはメディア操作にあった。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン