ロシアと中国が激変させた世界の「石油力学」

サウジのものだった産油国の王位に、簒奪者が名乗りをあげた。視野にあるのは台頭する巨大消費国。もはや「OPECと米欧」という構図では語れない石油市場に、虚々実々の駆け引きが繰り広げられる。[ロンドン発]国際石油・天然ガス市場で新たな主役が存在感を増している。OPEC(石油輸出国機構)非加盟国中で最大の産油国、ロシアだ。OPECの相対的地位低下は、国際政治にも大きな影響を与える。石油を巡る国際力学は「OPEC対米欧消費国」という単純な構図から、ロシア、中国を含む複雑な連立方程式に変質するのは間違いない。

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