仕事柄、いろいろな会社と付き合いがある。業種も、土木建設業からナノテクノロジー、農業から航空までと千差万別。投資会社といえども金融機関の端くれだから当然だ。ただし、我が社のように数十人の社員しかいない場合、必ずしも専門家がいるとは限らない。会社どころか産業すら知らずに投資するわけにはいかないから、何らかの方法で調査が必要になる。 一般的に調査は専門の機関や役所などのヒアリングから始めるのが普通だろうが、僕は新聞記者から始めるケースが多い。理由の第一は無料であること。おおむね記者は、会見や取材で人の話を聞いて朝から晩まで過ごしている。しかし、その出口は一編の記事だけだったりするので、鬱憤が溜まっていることが多い。締め切り後などの時間帯に彼らを襲えば、よろこんで情報を教えてくれる。
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