「ジャック・シラクに乾杯」

執筆者:名越健郎 2002年6月号
エリア: ヨーロッパ

「フランスがバナナ・リパブリックであることを示した」――。4月の仏大統領選第1回投票で、極右・国民戦線のルペン党首が旋風を起こして2位につけ、決選投票進出を決めたあと、英紙ガーディアンがこう皮肉った。「バナナ共和国」とは、クーデターの起こりやすい中南米型途上国のこと。 ルペン氏は、移民排斥、反ユダヤ主義、欧州統合反対を掲げ、アウシュビッツでのユダヤ人虐殺を「歴史上のささいな出来事」と公言するネオファシスト。ルペン氏の躍進は、フランスの歴史的閉塞感を示唆しているようだ。第2次世界大戦でナチス・ドイツにすぐ降伏したフランスを皮肉るジョークは、英国で語り継がれる。

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執筆者プロフィール
名越健郎 1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)、『北方領土はなぜ還ってこないのか』(海竜社)など。
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