「市場の神様」「金利の魔術師」などと称賛されたアラン・グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の神通力が衰えてきた。 昨年9月の米同時多発テロの影響があるとはいえ、エンロンやワールドコムなど米企業の会計不祥事が米国発の世界同時株安とドル全面安を招いた。FRBは昨年、11回連続で金利を引き下げたものの、株価は乱高下を続け、景気回復に大きな効果は出ていない。 グリーンスパン議長も最近は、「(FRBの)景気認識と市場の期待にずれがあった」と漏らすなど、その神話に陰りがみられる。グリーンスパン・ジョークが出始めたことも、同議長の凋落ぶりを示していよう。

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