夏の間、アメリカのブッシュ大統領は長い休暇にはいっていたが、その間、アメリカのメディアはイラク攻撃をめぐる議論で埋めつくされた。先月まで本稿で紹介してきたようなやや単独主義的あるいは「新帝国主義」的な論調に対して、共和党のこれまでの伝統的主流ともみられる人物からの慎重論が生まれ、ゴシップ的な論調も含めて盛んな議論が行なわれた。 九月十二日のブッシュ大統領の国連演説がアメリカの国論に統一をもたらすかどうかは本稿執筆時には明らかでないが、これらの議論がブッシュ大統領の国連演説の背景にあることを理解しなければならない。
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