グローバル化の波に乗って、華やかな名声を享受してきた元高級官僚の経営者たち。しかし、資本効率よりも「規模の拡大」を追求したそのビジネスモデルは「砂上の楼閣」だった。彼らが去っていった後には、膨大な借金の山だけが残されている。[パリ発]フランス経済界を支えてきたエリート支配の構図が、がらがらと崩れ始めた。日本と並ぶと言われた官僚国家を主導した後、主要な企業へと天下っていったENA(国立行政学院)出身の元官僚たち。グローバル化の波に乗って、天下り経営者たちは国際舞台でのフランスの跳躍に一役買ったが、自ら実践者をもって任じた「アングロ・サクソン流経営術」のお手本になり得ないまま、舞台を去り始めている。
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