「スハルトの娘」

執筆者:名越健郎 2002年12月号
エリア: アジア

 インドネシア独立の父、故スカルノ初代大統領の長女で、民主化運動のシンボルだったメガワティ大統領のカリスマ性が、就任1年を経てすっかり薄れてしまった。経済は停滞し、国家予算は国際通貨基金(IMF)の援助プログラム任せ。200人近い死者を出したバリ島爆弾テロ事件で、観光産業にも陰りが出た。 大統領の名は「メガワティ・スカルノプトリ(スカルノの娘)」だが、庶民はスハルトプトリ(スハルトの娘)と皮肉る。スハルト元大統領のような権威主義や傲慢さが目につくからだ。アジアのジョーク大国、インドネシアでは、すぐに小話のネタになってしまう。

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執筆者プロフィール
名越健郎 1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)、『北方領土はなぜ還ってこないのか』(海竜社)など。
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