トルコはなぜEUに加盟できないのか

フランスを筆頭とする反対派は、トルコの「三つの異質性」に抵抗している―― トルコの欧州連合(EU)加盟問題が、今年山場を迎える。十二月のEU首脳会議で、加盟交渉を開始するかどうかを決めることになっているからだ。トルコ問題を延々と先送りしてきたEUも、今度は逃げられないはずである。 EUはこの五月、旧東欧を中心に十カ国を新たに迎え入れ、二十五カ国体制となった。しかしトルコはハンガリーやポーランドとは異質だ。従来の候補国とトルコが決定的に異なるのは、この国がそもそも欧州に属しているのか否か、今も議論が続いている点である。トルコの国土の九七%はアジアにあり、七千万の人口の大半がイスラム教徒。しかも、その人口は十数年後には八千万を超えてドイツを凌ぎ、加盟すれば、「EUの一員」にとどまらず、近い将来EU最大人口の国家となる。そうした事態を欧州人は受け入れられるのか。

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