10月25日付のシンガポール華字紙「聨合早報」(電子版)が報ずる記事の見出し――「日本媒体(=メディア):日本、南進戦略。中国を全面包囲」――を見て、我が目を疑った。野田政権は国民の関心をTPPと年金問題に引き付けておき、隙に乗じて着々と対中包囲網作りを進めているらしい。どうやら泥鰌首相は、前任のお遍路さんや前々任の宇宙人とは違って大局的戦略眼と政治的胆力を備えていたようだ。頼もしく思いながら記事を読み進んでみた。
記事は「日本新聞網が報ずるところでは」と書き出されている。「日本新聞網」が「聨合早報」の見出しの「媒体」を指すのだろうが、「日本新聞網」とはアジア通信社という会社の経営する漢字情報サイトらしい。つまり、この情報の出所は日本で経営されている中国人(敷衍すれば世界中の漢字読者)相手の通信社ということになる。
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