重慶事件を暴いたウエブサイトにハッカー攻撃

執筆者:野嶋剛 2012年4月22日
タグ: 中国 台湾

 薄熙来の失脚の引き金となった重慶事件。特に、王立軍が公安局長を外され、米総領事館に駆け込み、その背後には薄熙来とその妻・谷開来の腐敗などについて、多くの情報を先んじて報じてきたウエブサイト「博訊」(http://news.boxun.com/)が、激しいハッカー攻撃にあって、閉鎖の危機を迎えているという。

博訊サイドでは、中国の安全部門の指示を受けたハッカーグループによる意図的な攻撃に間違いないと訴えている。

博訊は、米国に本拠を置くニュースサイトで、2000年に中国の民主化を求める理念を掲げてスタートした。海外の中国関連のニュースを流すサイトのなかでは最も活発なものの一つ。

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執筆者プロフィール
野嶋剛(のじまつよし) 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に『イラク戦争従軍記』(朝日新聞社)、『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『謎の名画・清明上河図』(勉誠出版)、『銀輪の巨人ジャイアント』(東洋経済新報社)、『ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち』(講談社)、『認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾』(明石書店)、『台湾とは何か』(ちくま新書)、『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』(小学館)、『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(扶桑社新書)など。訳書に『チャイニーズ・ライフ』(明石書店)。最新刊は『香港とは何か』(ちくま新書)。公式HPは https://nojimatsuyoshi.com
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