ワシントンD.C.で:ロムニーの巻き返しは可能か

執筆者:足立正彦 2012年9月24日
エリア: 北米

 筆者は、米国東部を巡った2週間余りの日程を間もなく終えようとしており、現在、ワシントンD.C.の滞在先ホテルで本コラムを綴っている。民主、共和両党の関係者や元政府高官、米国政治・内政を専門とする有力シンクタンクのシニア・フェローをはじめとする関係者らとの意見交換を通じ、現時点ではバラク・オバマ大統領が再選される可能性が高いとの見方が圧倒的に多かったというのが率直な印象である。共和党関係者の間からもそうした意見が表明されていた。

 共和、民主両党が全国党大会を終了した翌週から筆者は米国を訪れて半月余り滞在したが、共和党よりも民主党の方がよりまとまり、熱気に包まれた全国党大会を開催できたことで「激戦州(“battleground states”)」でのオバマ大統領の支持率がロムニー氏のそれを上回る傾向が鮮明になっている。

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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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