「サムスンと提携」でシャープはどこに向かうのか

執筆者:新田賢吾 2013年4月2日
 シャープ・奥田隆司社長は活路を開けるか (C)時事
シャープ・奥田隆司社長は活路を開けるか (C)時事

 シャープの迷走が続いている。経営危機の表面化した昨年3月に提携を発表した台湾の鴻海精密工業(ホンハイ)との出資交渉は難航、今年3月26日に期限切れとなり、白紙撤回された。鴻海は大阪・堺にシャープが建設した世界最大・最先端の液晶パネル生産子会社に出資し、液晶パネルの購入などではシャープとの関係を強化したが、シャープ本体との緊密化はきわめて困難になった。その中で、シャープが逆転技として繰り出したのが、韓国サムスン電子からの出資受け入れだった。出資比率3%、総額103億円と規模は大きくはないが、液晶パネルをめぐる積年のライバルとの資本提携はシャープという企業の針路を大きく変える可能性がある。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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