STAP論文「なぜ」を問わずに組織防衛に走る「理研」(上)

執筆者:塩谷喜雄 2014年3月22日
タグ: ドイツ 日本
エリア: 北米 アジア
 野依理事長らの中間報告”謝罪”会見は世界に報じられた (C)AFP=時事
野依理事長らの中間報告”謝罪”会見は世界に報じられた (C)AFP=時事

 英科学誌『Nature』に掲載された、理化学研究所の研究者らによるSTAP細胞に関する論文には、すぐわかる明白な研究不正がいくつも存在する。日本学術会議の「学術と社会常置委員会」は、平成17年に、研究不正=ミスコンダクトには「盗用(plagiarism)」「改ざん(falsification)」「ねつ造(fabrication)」の3種があると定義している。これに照らすと、今回のSTAP論文は、3種の不正をすべて完璧に備えており、研究不正の「三冠王」といってもいい。

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執筆者プロフィール
塩谷喜雄(しおやよしお) 科学ジャーナリスト。1946年生れ。東北大学理学部卒業後、71年日本経済新聞社入社。科学技術部次長などを経て、99年より論説委員。コラム「春秋」「中外時評」などを担当した。2010年9月退社。
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