原油高と株高があいまって世界で俄か富豪が誕生している。ロシアや中東、アジアなどはバブル症状を呈している。そんな中、快進撃を遂げているのがプライベート・バンキング(PB)と呼ばれる銀行のサービス。富裕層から資産を預かって運用するビジネスで、スイス系の金融機関が強みを持つ。 中でも最大級の顧客からの預かり資産を誇るのがスイス系金融最大手のUBS。二〇〇五年の決算報告書によれば、ウェルス・マネジメントと呼ばれる富裕層対象の資産運用事業の預かり資産だけで一兆七千三百四十億スイスフラン、日本円にして約百六十兆円に上り、大手銀行としては世界最大級を誇る。CEO(最高経営責任者)のペーター・ウフリ氏は「アジアの富豪の半分はすでにUBSの顧客だ」と豪語している。

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