ようやく安定への道を歩み始めたかのようにみえるイラク。だが、米国・イラン関係など「四つの変動」が、混乱をむしろ拡大させている。[カイロ発]本格政府を樹立したばかりのイラクで、風雲急を告げる南部バスラの情勢が内外指導者の懸念を集めている。英国のブレア首相は新政府発足から二日後の五月二十二日、ヌーリ・マリキ新首相と会談し、バスラの治安対策について「非常に緊密な」連携を取ることで合意した。一方、イランのモッタキ外相も二十六日、イラクのゼバリ外相とバスラ情勢を協議。マリキ首相は三十一日、バスラに非常事態令を発令した。
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