この期に及んでも、政治家や官僚には少子化対策の重要性がわかっていない。「空文」を平気で出す哀しきシロウトたち。 世界一の少子高齢化社会に突入した日本。だが、政府は“司令塔不在”のままで、少子化対策は迷走を続けている。 政府は六月二十日、「新しい少子化対策」を決定した。だが、その対策なるものは、単に四十項目の施策を羅列しただけで、実行に移すための財源確保策や、具体的な制度設計は何ひとつ記されていない。政府内からさえも「『メッセージ性が高い政策を』という安倍晋三官房長官の掛け声とは程遠い。とても抜本策とは言えない」と、早くも非難の声があがっている。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン